ネタバレ注意
・ジャンル アドベンチャーゲーム ヤンデレ風ゲーム風ノベル
フリーの作品
・CMを見て思ったこと
CMなし
紹介されているサイトを見たときには、
女の子との平和な日常:非日常=4:6くらいの作品かなと思った。
○○風、というジャンルのゲームの企画を考えていたこともあって興味を持った。
・開発 午後のお部屋
吉里吉里で開発されたゲーム
・実際にプレイして思ったこと
スタジオメビウスのSNOWのような始まり方。
ヤンデレ風というよりも考え方、行動が100か0しかないメンヘラ風味なヒロイン。
女の子と男の子いうよりも、オウムとナウシカのような関係を見ているような気持ちだった。
・良かった点
二重人格のヒロインとその設定。
人間の娘は優しく気が小さい、追う一つの鬼の人格は凶暴。
だと思わせて、その実は
鬼の娘は優しく面倒見もよく、人間の娘はどす黒い感情を持ち合わせて危険。
その発想はとても良い。
人格は人間と鬼だが、体は人間である。という設定を上手く利用している。
個人的にはこの設定だけでごはん3杯食べられるくらい好き。
・つまらなかった点
BGMのないシーンがとても多く気になる。また、唐突に流れ始めるBGMの音量が大きく音割れしていることが気になり文章に集中できなかった。
描きたいシーンを盛り上げるためのシーンが見られなかった。
→一人称で物語は進行していくのだが、それが主人公とヒロインの姉の視点で進んでいく。そのためにヒロインよりも、ヒロインを敵視する彼女の姉に感情移入してしまう。
→それゆえに、主人公がヒロインを屋敷の外に連れ出したというよりも、邪魔者を押し付けられて屋敷を追い出されたように感じた。
HPでは女の子の可愛さを押したような紹介のされ方であったが、グロ描写が強すぎてほかのことを覚えていない。
どんな手段を使ってでもあなたを手に入れたい。といったセリフがあるのだがその手段が主人公に不自由な二択を強いること、というところが個人的には好みではない。
→それに対する回答は筋が通っていてよかった。
登場人物は5人、しかし立ち絵は1人。
また、ヒロインは鬼の目を持っている設定だがそれらしいグラフィックは無し。
主人公は主人公で、後先考えずに不倫をしたは良いがある時に不倫相手に結婚を迫られておろおろしている男性のよう。
→ひとつの例えでしかないが、その様を描くのだとしたら不倫相手と甘くて苦い快楽に落ちていく様を描くべきだと思うのだがそれもない。
ヒロインが主人公に嫁ぐとなったシーンでのヒロインの立ち絵の表情はセリフに反して困惑している。
・自分であったらどう直すか
日常の描写があまりにも希薄で、非日常シーンの山場に来た時に思うことが少ない。キャラクターも好きになれなかった。
→設定を上手く使うための伏線を日常のシーンで印象的に敷いていき、非日常のシーンでそれらを回収していく。
→さらにそうすることでキャラクターを掘り下げることができる。
ヤンデレを気軽に堪能できるゲーム、というわけではなかった。
→ヤンデレの良さを研究する。
設定と文章だけではノベルゲームは成立しないと痛感した。
→音、絵、演出は文章を引き立てもするし良さを損なう原因にもなる。
→使い方、品質に拘る。