【感想】ピクミン(GC版)

・ジャンル AIアクション

・CMを見て思ったこと
当時小学生だったが、何をするゲームなのかはすぐにわかった。
運ぶ、戦う、増える、そして食べられる。
小さな主人公と仲間のピクミンが大きな生物に立ち向かうゲームだと思った。

・開発 任天堂

・実際にプレイして思ったこと
シンプルシリーズ、THE 人海戦術 といったようなゲーム。
アクションゲーム、パズルゲームの要素を持っていて、とても面白い。
レベルデザインが秀逸。最終的な難易度は攻略本があっても楽にはクリアできないほどだが、その高難度すらとても心地よい。
CMの通り運ぶ、戦う、増える、そして食べられる。そこに嘘偽りはないがCMで思ったほど平和ではなくむしろ殺伐としたゲーム。

限られた制限時間、日数でステージをどのようにクリアして行くのかをマップを隅々まで見回した上で検討し実行していくゲーム。
予定が遅れた場合はどのようにして取り戻していくかを考えていく。

・良かった点
ピクミンは頭が悪いようで頭が良い。
 →少し距離が空いてしまったり段差につまづくとついてこなくなる。
 →しかしCスティックを倒すだけで運ぶべきものを運び、戦うべき相手と戦い、壊すべきものを壊す。

赤は火に強い、青は水の中で行動できる。といった視覚的な特徴がシステムときっちりとつながっている。それは敵にも言えることで、生物っぽくない色をしている敵ほど強敵が多い。初見でもそういった情報が分かりやすい。

マップの作りこみが素晴らしい。
 →どのマップも時間制限内ぎりぎりでクリアできるように作られている。
 →マップ自体は全部で5つ(実質3つ)だがそれぞれスタート位置から離れれば離れるほど難しい。
オリマ―(プレイヤーキャラ)のみが最深部にたどり着くことは容易だが、必要な数のピクミンを連れて運びたいものを運んで無事に帰ろうとすると難易度が激増する。

運ぶ楽しさ。
→物を運び始めると敵がいたとしても最短距離で進もうとして、反撃もしない。道を作ることもこのゲームの面白さ。
 →高いところにあるものを黄ピクミンを投げて取ってその後水の中を青ピクミンで運ぶ必要がある。そういった情報をオリマーだけでの探索で見て取って、水の中を歩けない黄ピクミンをどこから投げようかと検討して…といった活路を見出す面白さがとても良い。

戦うことについて。
→制限時間のことをよく考えてデザインされている。
→基本的にはボスキャラじゃない限り一瞬で終わるため制限時間には支障をきたさないし、ボスキャラは強くピクミンの数によっては制限時間にぎりぎり倒せない。
雑魚と言えども、初見だったり油断してしまったり大損害を被る。
 →戦っているうちに行動パターン、弱点が分かってくるようにできている。

増えることについて。
基本的に倒した敵が大きければ大きいほどピクミンを増やすことができる。
倒すことにもモチベーションが湧く。

食べられること。
すぐに死亡して増殖するピクミンと敵。
 →ピクミンはちょっとしたことで死亡する。それはプレイヤーのミスであったり敵の攻撃であったり。
 →青以外のピクミンは水に入ってしまったらほぼほぼ死亡が確定するし、赤以外は火に触れてしまったら死亡が確定するし、敵に攻撃されても食べられても死亡する。それを避けつつ、時には人海戦術で戦いながら進む。
 
一日の最後にオリマ―の日記を見ることができるのもよい。
 →その日回収したパーツの設定や、遭遇した敵の考察、タイムリミットが迫ってくると切羽詰まった内容になったりしてとても盛り上がる。最後のプレイから日が経ってしまってもそれを読むことで何をしていたのかを思い出すことも出来る。

リアルなグラフィックと、敵の捕食モーション。
 →存在しない世界をとても細かに作りこんでいる。世界観や敵の生態に関しての設定を細かに作りこみ、それを忠実に再現している。

チャレンジモードの存在
 →同じマップで違う敵の配置とルール。また、理論的な最高スコアがあるので目標になる。

・つまらなかった点

ピクミンがアイテムを運び、自分の色の家のようなところにそれを入れてピクミンが増える仕組みなのだが、複数の色のピクミンが運んでいる場合は何ピクミンが増えるのかが分かりにくい。
 →赤ピクミン10匹、青ピクミン11匹で運んだ場合は青ピクミンが増えるのだが、小さなピクミンが何匹ずついるのかが把握しづらい。
 →運んでいる最中に表示される色を変えるという手段により、2以降で解消された。

同じ平面にいる敵とは戦いやすいが、空中にいる敵には投げたピクミンを非常に当てづらく雑魚だとしても時間とピクミンを持っていかれることが多い。

黄ピクミンの個性が薄い。高く飛ばさなくてはいけない場面が少なく、爆弾岩を唯一扱うことができるも爆弾岩の数も少ない。
 →電気による即死が加わったため2以降で解消された。

パーツを手に入れることで得られる恩恵がない。
 →○○を手に入れたので△△ができるようになった!といったような。
 →2で解消された。

・自分であったらどう直すか
敵や破壊すべき壁に対してロックオン機能があると良いのではないかと思ったが、3で実装された。

全体的にレベルが高いゲームで、直すところがあるのだろうかと感じるほど。
1で完成しているように感じたが、2では進化というよりも1とは違ったゲーム性を確立していた。

2016年06月27日